そーせいグループ株式会社との事業提携基本合意書締結およびエピネフリン経鼻剤の開発進展に関するお知らせ

平成26年8月13日

そーせいグループ株式会社との事業提携基本合意書締結およびエピネフリン経鼻剤の開発進展に関するお知らせ

株式会社新日本科学( 本社: 東京都中央区、社長: 永田良一、以下「新日本科学」) とそーせいグループ株式会社( 本社: 東京都千代田区、社長: 田村眞一、以下「そーせい」) は、新日本科学が有する独自の経鼻投与基盤技術1)を利用した医薬品の研究開発を共同で推進するための事業提携について、具体的な協議を行うべく本合意を致しましたので、お知らせいたします。

新日本科学は、トランスレーショナルリサーチ事業2の一環として、経鼻投与基盤技術を応用した経鼻剤の研究開発を独自に推進するとともに、その経鼻投与基盤技術を製薬企業へとライセンス導出する事業を進めており、これまでに複数の企業にライセンス導出した実績があります。一方で、そーせいは、既存の医薬品や開発を中断した医薬品に新たな付加価値を見出すドラッグリプロファイリング3をパイプライン戦略の一つとし、さらに難溶性医薬品をナノ粒子化する画期的な製剤技術「APNT 」4を有しています。

本合意に基づき、新日本科学は独自の経鼻投与基盤技術とこれまでに培った開発ノウハウを提供し、またそーせいはこれまでのリプロファイリングにおける経験や製剤開発の知識を最大限に活用しながら、両社協力して、新たな医薬品開発の推進を目指した事業提携に関わる協議を行います。

なお、本合意に先立った先行プロジェクトとして、既にエピネフリン経鼻剤に関わる事業化推進のための共同プロジェクトが進行しております。

具体的には、新日本科学がG2B Pharma Inc.( 本社: サンフランシスコ、米国、代表取締役:Nigel Ten Fleming 、以下「G2B 」)と共に開発を推進しておりますエピネフリン経鼻剤について、そーせいは、アレルギー医療の現場で未充足の問題であるアナフィラキシーショックに対応できる可能性5が高いと判断し、G2B の初期の資金需要に対してプロジェクトファイナンスを実施することを決定し、これに併せて、新日本科学はエピネフリン経鼻剤に関わる経鼻投与基盤技術のライセンスオプション権をG2B に付与することを決定しました。今後、G2B が新日本科学の経鼻投与基盤技術をライセンスするオプションを行使した場合には、新日本科学はG2B からライセンス契約に伴う一時金、マイルストーンやロイヤリティを受け取ることになります。一方で、そーせいは、このプロジェクトファイナンスにより、G2B が得る将来の収益からの一定の利益還元を受けるとともに、今後更なる資金需要に対して追加投資をするために優先的に交渉する権利、さらに本エピネフリン経鼻剤の全世界における開発・商業化権を獲得するために交渉するオプション権を得ます。

新日本科学とそーせいは、両社による本エピネフリン経鼻剤の事業化推進プロジェクトに続く更なる事業提携を目指して、本合意を受けて、ますます積極的に協議を図ってまいります。

なお、本件が当社グループの今期業績に及ぼす影響は現段階では軽微であります。

以上

株式会社新日本科学について

新日本科学は1957年にわが国初の医薬品開発の受託研究機関として鹿児島に誕生して以来、「前臨床試験受託事業」において確固たる事業基盤を築き、その後、「臨床薬理試験受託事業」、「薬物動態・分析受託事業」、「臨床試験受託事業」、「SMO 事業」などを包含して、国内唯一の医薬品開発過程における一貫した総合受託体制を確立しました。近年では、新事業領域である「トランスレーショナルリサーチ事業」にも積極的に取り組んでいます。詳細な会社情報はhttp://www.snbl.co.jp/ をご覧下さい。

そーせいグループ株式会社について

そーせいグループは医薬品開発に注力するバイオ医薬品会社です。グローバルベースでの新規開発品の導入や探索、自社開発や提携による研究開発活動を通じ、リスクコントロールされた開発品パイプラインを構築する独自の事業展開を図っております。詳細な会社情報はwww.sosei.com をご覧下さい。

G2B Pharma Inc.についてG2B は新たな付加価値を有する製剤の開発に特化した製薬企業であり、特許切れになった医薬品について、その有効性や安全性、あるいは使い勝手をさらに高める最新の製剤技術や投与技術を組み入れた新製剤の研究開発を行っている会社です。詳細な会社情報はhttp://www.g2bpharma.com をご覧下さい。

【備考】1経鼻投与基盤技術; 新日本科学が独自開発して国際特許を有する技術で、薬物の鼻粘膜からの吸収を著しく高める粉末の経鼻製剤処方とそれを効率よく経鼻投与するためのデバイスからなります。本技術は、種々の薬物に応用可能な汎用性のある基盤技術であり、これまでに複数の臨床試験を実施しており、当該試験条件化における安全性と有効性が実証されています。技術紹介ホームページ: http://www.snbl-nds.co.jp/jp/

2トランスレーショナルリサーチ; 医療につながる基礎研究成果を実用化させる橋渡し研究のことです。新日本科学は、自社が有する前臨床試験施設や臨床試験施設を活用して、基礎技術の付加価値や開発ステージを高めて、製薬企業へのライセンス付与を行うことを目的とした事業をトランスレーショナルリサーチ事業と称しています。

3ドラッグリプロファイリング; ヒトでの安全性が確認されている既存薬の作用を最新の研究手法を用いて網羅的に解析し、新しい薬理作用を発見し別の疾患治療薬として開発することを言います。

4APNT; 難溶性の医薬品原料を50-300nm( ナノメートル)レベルの結晶粒子径に粉砕しつつ、既存技術で問題となっていた夾雑物の混入を極めて低く抑えることが可能という特徴を有します。これにより、これまで開発が困難であった難溶性薬物の注射、点眼、吸入製剤への展開が期待されます。

5エピネフリン経鼻剤がアレルギー医療の現場で未充足の問題であるアナフィラキシーショックに対応できる可能性; アナフィラキシーショックは、生命に危険を及ぼす全身性のアレルギー反応で血圧の極端な低下や意識障害を引き起こして死亡することもあります。特に、食物アレルギーで誘発されるアナフィラキシーは、乳幼児や学童において深刻な社会問題となっております。食物アレルギーの有病率は、日本では推定1-2%、米国では 3.5-4%と報告a)されており、年々増加傾向にあります。現在、乳幼児や学童が自宅や学校でアナフィラキシー症状を呈した場合、保護者あるいは教職員などが、発症後30分以内に速やかにエピネフリンを注射する必要があります。しかし、このような緊急時に医療従事者でない者が注射を打つことには、迷い、動揺、恐怖心などが起こってしまい、心理的な負担が強いために注射すること自体を躊躇してしまいます。最近、実際にこのようなことでエピネフリンを注射しなかったために、残念ながら学童が亡くなってしまうという悲しい事故も起こっています。G2B は、注射針を使わない投与形態として鼻腔へのアドレナリン噴霧によるアナフィラキシーの症状緩和を目指し、種々の経鼻投与技術の中から新日本科学の経鼻投与基盤技術に着目し、G2B の開発したエピネフリン製剤技術を組み合わせることにより、本経鼻剤が注射に匹敵する速やかで高い吸収特性を示し、アナフィラキシーの治療薬として期待できることが動物試験において確認されております。

【参考文献】

*a 国立病院機構相模原病院臨床研究センターアレルギー性疾患研究部「食物アレルギーの診療の手引き2011」


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